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職人が一枚一枚手漉きした和紙を、
A4版の使いやすいサイズで。
二三判や四六判といった手漉き和紙の寸法は、その紙を漉く「簀桁」の大きさで決まります。
しかし、その簀桁の大きさも実は人ごと産地ごとに異なり、よくいえば個性豊か、悪くいえば統一感がない状態が続いています。➡参考リンク
A版・B版などの一般的な定型サイズではない和紙の世界独自の寸法で、なおかつ人それぞれの寸法の和紙。
それゆえに、個人で職人さんが漉いた手漉き和紙を使おうと思っても、いちいちカッターと定規で断裁をしなければならないなど、とても不便。「和紙が使われないひとつの理由はここにあるのではないか?」土佐和紙プロダクツをはじめた時から、この不便さをどうにかしたいと思っていたのです。
和紙の個性を感じ、自由に使う。
この「生紙」は、便箋や原稿用紙といった“機能”をなにひとつとして持たない、まさに「生の紙」。土佐和紙の表情、土佐和紙の個性をシンプルに感じてもらえたらと思います。
使い方ももちろん自由です。小さなサイズの版画作品を作ったり、イラストを描いたり工作したり、贈り物を包んだり、様々な印刷の実験に使ってみたり、使う人それぞれのアイデアで自由に使ってください。
「生紙」の抄造は田村亮二さん、田村寛さん、尾﨑伸安さんの3人の職人さんにお願いし、3種類の異なる素材や技法を用いた和紙を漉いていただきました。
田村亮二さんの【土佐楮紙】は、高知県いの町吾北上東地区で大切に育てられた楮を萱簀で漉き、昔ながらの板干しで仕上げたもの。田村寛さんの【杉皮入り楮紙】は、同じ上東の楮に杉皮を加え、これを竹簀で漉いたもの。そして、尾﨑伸安さんの【サラゴ紙】は、フィリピン産の雁皮を原料に、これを竹簀で漉いたものです。
この【サラゴ紙】は、雁皮系の原料ならではの浅黄色の美しい色味が特徴です。他の楮紙に比べると触った感じが滑らかで、緻密なのも大きな特徴といえます。
尾﨑 伸安
尾﨑 伸安
昭和38年うまれ、
紙漉き歴12年。
家業の紙漉きを継ぐため、紙漉きを始める。
土佐和紙工芸村で研修生として勝賀瀬幸一氏から指導をうけ、
現在は両親とともに表具用紙、水墨画用紙、版画用紙、手芸用紙などを漉く。
サイズ:21cm×29.7cm A4サイズ
枚 数:10枚/30枚
厚 さ:コピー用紙より少し厚い程度の厚さ(6.5匁※)
抄 造:尾崎 伸安
原 料:フィリピン産ガンピ
漉き方:苛性ソーダ煮熟、竹簀による流し漉き
※一匁=約3.75g
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